2020年 あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。
2020年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

当社は医療・福祉のコンサルティングを主体として活動をし続けておりますが、2020年はどんな年になるのか、予想をしてみたいと思います。
(あくまでも予想ですのであしからず。)

報酬改定で考えますと、令和2年度は診療報酬改定のみなのかなと思いますが、薬価が下げられてしまう傾向は変わらず、入院についても在院日数を短くすることについて評価がなされること、オンライン服薬指導やICT活用、医療機関同士の連携を評価することなどが謳われているように思います。

一時期は地域医療連携推進法人制度のことが結構トピックになったこともありましたが、令和元年11月29日現在ですと、全国で15法人にとどまるようです。

ただ、せっかくなので愛知県や滋賀県の地域医療連携推進法人の医療連携推進方針を見てみましたら、愛知県の尾三会はなんと30もの参加法人、参加病院があり、当社とかかわりのある参加法人も2法人が参加されていました。

ちなみに滋賀県の地域医療連携推進法人滋賀高島は、その名の通り滋賀県高島市の法人のようで、高島市も参加していて、全部で5つの医療機関で構成されているようです。

この地域医療連携推進法人は医療機関だけでなく、特養など介護施設も参加できる仕組みにはなっているのですが、それぞれ法人の事情もあるでしょうし、なかなか連携は進まないかもしれませんね。

こうなると、やはり一人の経営者が医療福祉を地域展開していくパターンや、複数人の役員が役割分担をしながらその地域で医療福祉を地域展開していくケースなど、いわゆるカリスマ経営者が力強くリードしていく流れが今後も続くのかなとは思います。

医療については基本的には医師でないと展開できませんが、福祉は介護保険サービス、障害福祉サービス、保育サービスなど、福祉事業のマネジメント人財であれば、福祉軸での展開ができます。

2020年は、介護保険サービスと障害福祉サービス、医療機関と保育サービスなど、いろいろな組み合わせの横展開が一層活発化していくと予想しております。

こうした動きの中で課題となってきますのは、各事業の管理運営、各事業の収支確保、法人グループ全体の資金繰りと会計管理、そして当然ですが人財定着と人財確保が肝になると思います。

今までのところ、介護職員処遇改善、福祉・介護職員処遇改善、保育士処遇改善については、設置者の収入は増えますが、その増収額を上回るようにうまく配分する方法については管理者が非常に頭を悩ませており、事務の煩雑さも相まってなんだか難しく考えすぎの状況になっているように思いますし、真に人財定着に役立っているのかという点においては、うまくいっているケースは実はかなり少ないように感じております。

給与体系については当社のような医業経営コンサルタントがとやかく言うものではないのかもしれませんが、やはりシンプル・イズ・ベストであり、従業員にとっては「毎年わかりやすく所得が安定して増える」ということが結局最も大切だと思います。

ただし、今の時代は給料が毎年上がり続けるというのは難しく、一定年齢で上限を設けるなど、いわゆるばらまきになってはいけないかと思いますが、とにかくルールを単純明快にして透明性を高めていくことが、結局は経営にも有効なのではないかと感じます。

そういった意味では、今の処遇改善の仕組みはどの分野においても複雑すぎるのと、実は医療職の処遇改善が置き去りにされており、部署によっては正看護師より介護福祉士のほうが年収がかなり高くなってしまっているケースもあるようです。

2020年は、これまで以上に人財が貴重となり、人財経営を成功させることを第一としながらも、同時に経営者は事業マネジメントの質を高めて適正かつ分厚い利益を留保していく必要があると思います。

そうすることで、他を圧倒していきながら新規事業にも着手し、地域医療、地域福祉の横展開による面の充実を図り、その地域への貢献度と存在感をより一層高めていけるのではないでしょうか。

つまり2020年は、医療福祉の優秀な経営者の横展開がさらに活発化する年だと予想しております。

そのために、当社はできる限り全国各地へお伺いをして、できる限りたくさんの現場をこの目で見て輝いている部分を吸収し、その土地のキーマンとなるみなさまにお会いしてコミュニケーションをとり、ご相談ごとをお伺いしながら法令解釈の勉強も重ねて、事業者さまの助けになることができるよう、精進してまいりたいと思います。

小難しいことばかり言っておりますが、ようは、

「たくさんの人に出会い、たくさん勉強して人の役に立つ!」

ということが、引き続き当社の目標です。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

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