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障害児通所支援の報酬改定論点(第65回報酬改定検討チーム)―児童指導員等加配加算の「ほぼ全員算定」と研修体系の行方

  さて、2026年10月5日に開催された 第65回障害福祉報酬改定検討チーム で、障害児支援に係る報酬・基準の論点が示されました。 資料は190ページにおよび、障害福祉サービスの中でも特に議論の多い分野でございます。 今回はこの資料から、児童発達支援・放課後等デイサービスを中心に、私が気になった点を取り上げます。 まず、事業所数と費用額の伸びです。 資料によりますと、児童発達支援は平成24年の2,106事業所から令和7年には14,406事業所へ、放課後等デイサービスは2,887事業所から24,080事業所へと増えております。 費用額も児童発達支援が約2,991億円、放課後等デイサービスが約6,751億円に達しており、障害福祉の予算全体に占める割合がどんどん大きくなっております。 事業所が増え、予算も増えているからこそ、議論が活発になっている印象です。 次に、一番気になる児童指導員等加配加算と専門的支援体制加算の行方です。 資料のデータでは、2026年3月時点で児童指導員等加配加算を算定している事業所は、児童発達支援で84.7%、放課後等デイサービスで91.6%となっております。 専門的支援体制加算は児童発達支援で52.5%、放課後等デイサービスで46.7%です。 放課後等デイサービスの9割以上が児童指導員等加配加算を算定しているということは、もはやこの加算を算定していなければ事業そのものが成り立たないのではないか、と考えられるような数値です。 つまり、加算が基本単価のごとく「必ず算定しないといけないもの」になっており、加算制度としてのインセンティブが働いていないのではないか、ということです。 資料でも「現行の評価体系を抜本的に見直し、両加算を整理・統合した新たな加算を創設することを検討してはどうか」という方向性が示されております。 ここから先は私の見立てですが、基本報酬とこれらの加算の体系については、次の改定でおそらく変化が訪れると思います。 それから、研修体系の話です。 今も児童発達支援管理責任者・サービス管理責任者は、基礎研修を受けてから、特例が受けられる方は6か月のOJT、特例が受けられない方は2年間の実務経験を経て実践研修に進む仕組みになっております。 これに加えて、資料では基礎・実践、リーダー、中核人材といった段階...

2026年10月7日期限 企業主導型保育事業の事業計画申請の再確定申請における保育体制強化加算の実施計画書

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もうすぐ期限を迎える企業主導型保育事業の事業計画申請の再確定申請ですが、今回から職員の平均経験年数を集計する必要が生じます。 また、キャリアアップ研修の修了状況をしっかり把握しなけれなりません。 弊社のクライアントさまにおかれましては、事前にご案内時にキャリアアップ研修の修了一覧表などもご提供しておりますが、保育体制強化加算の実施計画書については、こちらでサンプルを公開したいと思います。 ※あくまでも一例です。 なお、本来であれば、職員の平均年数を証明する職歴申立書も必要とされるところかと思いますが、今回の申請時には提出を求められておりませんので、念のため、今から対象となる職員さまにはご案内をして、集めておくと無難です。 どうぞよろしくお願い申し上げます。 

就労継続支援B型はどこまで規制されるのか ~在宅支援・施設外就労・生産活動シート~

さて、2026年9月28日に開催された第64回障害福祉サービス等報酬改定検討チームで、厚生労働省は「就労系サービスに係る報酬・基準について(論点等)」という資料を公表しました。 全124ページというボリュームで、就労系サービスがいかに注目されているかがよく分かります。 注目される背景には、やはり全国的に報道された不正事例の多さがあると思います。 今回はこの資料の中から、就労継続支援B型に絞って、在宅支援、施設外就労、生産活動シートの3点を取り上げます。 ①在宅支援は「コロナ緩和」の整理がどこまで戻るか まず在宅支援です。 話題となった不正事例では、大阪に事業所がありながら北海道の利用者を「在宅支援」として給付費を請求していたケースや、通所できるにもかかわらず本人が希望するからと在宅扱いにし、実態はほとんど自習になっていたケースが取り上げられています。 もともと在宅支援は、離島など地理的に通える事業所がない場合や、重度の身体障害で通所の負担を考えると在宅の方が効果が高い場合に限定されていました。 それがコロナ禍にテレワークが推奨され、障害のある方も同様にリモートで働けるべきではないかという議論から基準が緩和され、使いやすくなった経緯があります。 在宅支援を認める要件は7項目ほどあり、1日2回の状況確認や月1回の通所といった条件を満たし、市町村が認めれば利用できます。 ただし、この7項目以外に具体的な線引きがないため、市町村も支給決定で悩み、結果として本人の希望や事業所の都合が優先されてきたのではないか、という指摘が会議でも出ています。 今回の資料では、在宅利用者の対象を「通所が困難な重度者・地理的要因のある者」「通所に向けた段階的支援が必要な者」「在宅での一般就労を希望する者」の3類型に整理する方向が示されています。 弊社の都合で申し訳ありませんが、「通所に向けた段階的支援が必要な者」については、柔軟な対応を求めたいです。 居住支援をして住まいを決めてから、在宅医療や精神訪問看護を利用して少しずつ働く意欲が出てきたときに在宅支援サービスが非常に有効です。 まずは家で内職から就労を開始し、そして通所できるように促していく形があるので、ご本人の自立のためにも、「通所に向けた段階的支援が必要な者」についての要件は今までどおりにしていただきたいなと考えております。 話...

障害福祉サービスの訪問系サービスに「いよいよ規制」の気配(居宅介護・重度訪問介護の同一建物減算見直し)

 さて、2026年9月24日に開催された第63回障害福祉サービス等報酬改定検討チームで、令和9年度報酬改定に向けた訪問系サービス(居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護など)の論点が示されました。 訪問系については、正直なところ「いつか手が入るだろう」と思っていた部分に、ついに厚労省が注目するようになった印象です。 まず、居宅介護の同一建物減算です。 現行は、①事業所と同一敷地内・隣接敷地内の建物に住む利用者は10%減算、②それ以外でも同じ建物に20人以上住んでいれば10%減算、③同一敷地内等で50人以上なら15%減算、という3区分になっています。 今回の資料では、障害者向けのシェアハウスとして運営し、そこに障害者を集めて支援している事例が散見されるとして、この要件そのものを見直す方向性が示されました。 減算率を上げるのか、人数要件を下げるのか、細かい設計は年末にかけて詰めるとのことです。 もう一つが、重度訪問介護です。 こちらは現在、同一建物減算がそもそも存在しません。 ところが資料によれば、同一建物の集合住宅に住む利用者への訪問が80%以上を占める事業所が10.7%あるとのことで、居宅介護と同様の減算の仕組みを新設することを検討してはどうか、と明記されました。 事業所の目の前のアパートに利用者を集めるビジネスモデルは、重度訪問介護でも成り立たなくなる可能性が高いということです。 なぜ今このテーマを話題にするのかは、数字を見るとよく分かります。 令和7年度の重度訪問介護の費用額は約1,820億円、利用者数は14,416人です。 令和8年4月時点の利用者1人あたりの費用月額は平均で1,067,502円、100万円以上の利用者が41%、月の平均利用時間は260時間に上ります。 24時間・2人介護といった支給決定になれば、1人あたりの給付費が1か月で相当に高額な金額に達するケースも実際に存在します。 介護保険では要介護5の区分支給限度額が月36万円程度ですから、まさに桁が違う世界です。 そして、この支給決定には行政管轄ごとのローカルルールが色濃く出ます。 月720時間、つまり1日24時間の重度訪問介護が認められる地域もあれば、1日8時間×30日で月240時間が事実上の上限になっている地域もあり、同じ障害支援区分6の方でも住む市町村によって支給量が3倍違うとい...

積立資産の取扱いに関する見直し(企業主導型保育事業)

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昨年度末に、企業主導型保育事業の令和8年度以降の変更点が発表されましたが、積立資産に関しては、より詳細なルール変更に関する説明資料が公開されました。 このことにより、毎年多くの積立資産が発生している企業主導型保育園については、さっそくなんらかの対応を迫られる事態に陥っております。 企業主導型保育事業は、あくまでも補助金事業であることから、園ごとに会計を単年度決算し、余ったら積み立てるか返還するかの2択を迫られてきましたが、積立資産に上限の定めがなされることにより、どうしても返還になってしまう企業主導型保育園が、大変悩んでおります。 別の制度になりますが、小規模認可園の場合は自治体から委託を受けている形となり、地域型保育給付になるために剰余金に使途制限がないので、企業主導型保育園と似たような定員の園であっても、制度によって明暗が分かれます。 非常にがんばっていて健全経営をしている企業主導型保育園にとっては、大変モチベーションが下がる話で、地域の保育の受け皿への影響が出る可能性もあるように思います。 さて、企業主導型保育園の積立資産対策については個々の事情で異なりますが、まずは資料を見て制度変更の内容を把握していきたいと思います。 ⚫︎令和8年度から積立資産の取扱いを見直します。 積立資産が3項目となりますが、そのためになくなる「保育施設・設備整備積立資産」について、令和12年度までに使い切らないといけないのか、途中で他の積立資産に変更できるのか不明なため、対策がとれません。 また、累計積立上限額は前年度の助成決定額の30%までとありますが、「助成確定額」ではなく「助成決定額」のようです。 仮に前年度の助成決定額が4,000万円なら、累計の積立金上限額は1,200万円になりますが、たとえば前年度の助成決定額が下がってしまって、何もしていないのに積立資産の累計上限額を上回ってしまったらどうなるのかなど、具体的な取扱いは不明です。 単年度の積立上限額については「当該年度」の助成決定額の5%までとのことで、たとえば当該年度の助成決定額が4,000万円だと200万円までしか積み立てられないため、かなり少ない印象です。 それから、積立資産の項目別の管理は廃止するとありますが、人件費積立資産、修繕積立資産、備品等購入積立資産の3種類の残高は管理せざるを得ないように思いますし、都合よ...

令和8年度における企業主導型保育事業の変更点等について

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さて、2025年12月23日にこども家庭庁から発出された事務連絡について、企業主導型保育事業の今後の変更点や、その変更への対応のために必要な情報がたくさん書かれているので、共有したいと思います。 6ページありますが、定員変更、財産処分、処遇改善、積立金の変更点など、非常に重要な変更点について書かれております。 簡単に 内容を見ていくと、 ①定員変更 令和9年1月以降予定ですが、増員、減員ともに一定の範囲で行えるようになりそうです。 ②財産処分 10年経過している園については、別表に定める事業への転用について、助成金の返還をしないで転用できるようになりそうです。(別表はまだ素案の状態) ③積立金 上限額が設けられてしまいそうです。また、保育所施設・設備整備等積立金がなくなり、3種類の積立金のみに変わる見込みです。(人件費、備品等、修繕の3種類) ④処遇改善加算 ようやく企業主導型保育事業も一本化が検討開始されました。 ⑤そのほか 保育補助者雇上強化加算に経験年数要件を課すことや、認可園に存在する保育体制強化事業の創設なども検討されています。 基本的に認可園の制度に合わせていく流れも見えますが、似て非なる制度になることは確実であり、認可園と企業主導型保育園の両方を経営している事業者さまにおいては、それぞれ区分して理解、運用しないといけないのが複雑です。 介護施設や障害福祉サービスなどへの転用も許される見込みですが、基本的には同年齢の児童が過ごす場所として転用するのが一番スムーズだろうとは思います。 本命としては小規模認可保育事業と思いますが、そのほかの事業としましては、児童発達支援、病児保育、障害児相談支援のほか、年齢は少し上がりますが、放課後等デイサービス、放課後児童健全育成事業、自立生活援助ホームなども転用には向いているだろうと思います。

企業主導型保育事業の学童保育(放課後児童健全育成事業)について●こども家庭庁 モデル事業

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 さて、高市政権となってしばらく経過いたしましたが、総裁選のころから注目しておりました、企業主導型保育事業の学童保育について、少し前進を感じるニュースが発表されました。 ● 「学童保育」の待機児童解消へ、「居場所」を設けた企業に賃料や人件費支援・・・こども家庭庁がモデル事業  当社としましては、平成28年度当時の企業主導型保育事業の開始時のような熱気と、いよいよ始まるという高揚感を胸に、このいわゆる企業主導型学童保育(造語)については、早ければ来年度から始まるのではないかとタカをくくって準備をしていたところです。  ただ、この発表からもわかりますが、ひとまずモデル事業としていくつか立ち上げてみて、事業の検討、試行、普及・広報という流れで事業そのものをまずはお試しをしていくことになったのだなと理解いたしました。  たしかに普通に考えれば、企業主導型保育事業のようにいきなりスタート(とはいっても認可の事業所内保育事業や財源の異なる事業所内保育事業の補助メニューなどは存在していた)では、混乱が生じやすいだろうとは思います。  ただ、待機児童の統計を見ていてもよくわかるのですが、保育園は平成29年には26,081人まで増えた待機児童が、現在は2,254人にまで減少しており、ここ10年ほどの保育所を増やす政策は、待機児童対策としては一定の成果が出ております。 ※ 「保育所等関連状況取りまとめ(令和7年4月1日)」   こども家庭庁 参照 では、学童保育の待機児童数はどうなんでしょうか。 ※ 「令和7年度 放課後児童クラブの実施状況(速報値)」  こども家庭庁成育局成育環境課 参照 資料を見ていただくと、学童保育の場合はだいたい5月には待機児童が多くなり、10月には減るのかなということ、それから直近の保育所の待機児童数と比較するとおよそ8倍となる 17,013人 の待機児童がいらっしゃることが分かります。 いくら保育園を増やしても学童保育が増えないと真の M字カーブ の解消にいたらず、働く母親のキャリアについても、子供が小学生になったとたんに再び断絶され、10歳になるまでは正社員として働くことが難しい状況となる地域もたくさんあるように思います。 本来、保育園を増やすなら学童保育も増やすべきでしょうけれど、この年齢層のライフスタイルとしましては、塾に通う児童もたくさんいる訳で、単...