企業主導型保育事業は新規参入できなくなるのか。事業経験5年とは。

先日内閣府の検討委員会で使用された会議資料を読み込んでいるのですが、5年の事業経験がないと新設できないという報道がクローズアップされているように思いますので、本当にそういう意味なのかなという点が気になり、まずはこの資料を読むことに立ち戻ってみました。


この資料の中段あたりの内容に基づいて、以下の4つの類型に整理して考えました。

(1)単独設置・単独利用

(2)単独設置・共同利用

(3)共同設置・共同利用

(4)保育事業者設置型


この類型を捉えたうえで、先日の取りまとめの骨子案の3(2)を深く読んでみたいと思います。

これらの資料からは、以下のように読みとれるのではないでしょうか?

(1)単独設置・単独利用

    単独設置型等にあたると考えられるため、保育事業者へ委託する場合は5年の縛りがかかる。
   ( 委託せずに自主運営なら大丈夫? )


(2)単独設置・共同利用

 (1)と同様。


(3)共同設置・共同利用

    骨子案にある「単独設置型等」に含まれるのか不明。
    含まれるなら、(1)と同条件。
    ただし、共同設置型は滅多にない。
  ( 当社にも一度だけ共同設置型の工事請負契約書についてご相談はありましたが。)


(4)保育事業者設置型

   5年の縛りがかかる。



このように整理されるかと思います。

正直意味不明と言いますか、保育事業者のみ縛ることになりますよね。

経験のない事業者は問題だと言っておいて、自主運営なら新規参入を認めるのでしょうかね…





もう1つの問題としましては、骨子案にある「事業実績5年」の「事業実績」について、「保育事業」の実績が5年必要なのか、何でもよいので「事業」の実績が5年必要なのかが分からないという声が当社に寄せられております。

たしかにそういった捉え方もあるのかもしれませんが、個人的には保育事業の実績ではないかと思っております。


まとめて考えてみますと、体力のある企業が自主運営するのことについては縛らないということなのかな?と前向きにとらえております。

よく分からない受託専門の保育事業者等が増えているので、そちらを縛るということなのかな?と思いました。


正式な情報が出ていない中で関係者はみんな大変かと思いますが、当社もクライアントさまのご協力を得ながら、情報収集に努めたいと思います。

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