介護人材の処遇改善について 保育無償化、消費税増税など2019年10月に改正される制度について

さて、来年2019年10月からの消費税増税に合わせて、介護分野では公費1,000億円を投じてさらなる処遇改善を進める予定のようですね。

分科会の資料を見ますと、今まで以上にいろいろな意見が寄せられていて、一応全部読んだのですが、ここまでくるともう何が何だか分からなくなってくるなあというのが正直な感想です。

10年実務経験がある介護福祉士は月額8万円程度改善しようと書かれていますが、この言葉が独り歩きしてしまっている様子もあるようです。

おそらく全産業の平均年収である440万円前後のところになるようにという意味合いなのでしょうけど、根本的なことを言ってしまうと、そもそも高度な労務管理ができる企業でないと分科会で言っているような内容の処遇改善ってできないのではないかと感じてしまいます。

そして、私はいつも高度な労務管理って何だろうという疑問につながってしまいます。

制度があればよいのか、人が人を公平に評価することなんてできるのか、根本的なところでこの処遇改善加算という制度の意味合いについては疑問に思ってしまうのです。

前回の分科会資料のほうが、全産業との比較や介護職員が退職した理由について書かれていて非常に参考になる部分が多いのですが、2020年度末までに26万人の介護職員が必要になる計算なのだそうです。

この数字を見て、あ!保育園のほうの人数と同じだと思いましたね。

保育園のほうは園児ですが、32万人足りなかったところ企業主導型保育事業で約6万人分の園を整備したので、2020年度末までにあと26万人ということで、まあこの前内示を受けた3万人分があるので23万人と考えてよいのかもしれませんが、ぴったり同じような数字が出てまいります。

介護分野でいえば、その先の2025年度末には55万人の介護職員が必要になる試算のようです。

国がどのように考えているか分かりかねますが、保育園に26万人が子どもを預けて働いてくれればという単純計算だったら怖いなと思いますね。

女性に働いてほしいということなのか。。

それでも2025年度末を考えると29万人は足りませんが、これはまさか外国人ですかね?

自分は2025年度末だとまだ47歳ですね。。

自分が65歳になる2043年ごろはいったいどうなっているのかなとふと思ってしまいました。


話がだいぶそれてしまいましたが、介護職員の処遇改善は昔は交付金でしたので、割と一定の金額を対象職員のみに配布するイメージで事務を進めていたのですが、今は処遇改善加算となってしまい、結局ご利用者の負担が増えているという感覚です。

介護をしてもらうのだから介護職員の給与のための加算の自己負担分が増えることについては、同意を得られやすいのかもしれませんが、事業所はそれをどのように配賦しているのかといえば、まあローカルルールがあったりで平等なのかなあと思うようなケースも見かけますし、そもそも平等でなくても良いような気がするなとか、本当にだんだん混乱してきます。

いっそのこと児童手当のように市役所から介護職員に直接入金してもらったほうが楽なんですが、まあそういう訳にはいかないのでしょうかね。

そのような意見はあまり見かけませんが、それこそ社会主義国家みたいになってしまうからだめなんでしょうか。

同じ施設内であの職員は10万円もらっていたけど私は0円だとか、看護職員や事務職員、ケアマネは1円ももらえないんですけどとか、そういったことが起こるわけですが、飲食業も大変ですし、介護職だけ公費を投入してよいのか、たしかに食べるよりは介護のほうが緊急性が高いのかなとか、いろいろ考えてしまいます。

とりとめの無い話になってしまいましたが、2019年10月は、

・消費税増税

・幼児教育・保育無償化

・介護人材の処遇改善

・診療報酬改定

など、いろいろな制度の改正が目白押しになるかと思います。

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