慢性的な人材不足に負けない労働環境の構築

このところ、私が住んでいる岐阜市でも、急激な人材不足によって事業の運営が困難になってきている事業者が出てくるようになりました。

数年前は「これから人が足りなくなるのでどうにかしないとね」という話が出ていた程度だったのですが、今は本当に足りないです。

海外実習生の受け入れ、企業主導型保育事業の整備など、いろいろな方面から良い人材を集めるために何か取り組まないと、いくら業績が良くて資金が足りていても、人で倒産する事業者が出てくるのではないかと肌で感じるようになりました。

やはり良い人材を集めて魅力ある職場環境を整えて、とにかく人で勝つという考え方をもっと取り入れていかなければ、純粋に黒字を追い続けていても無理が出てくる局面が訪れるのではないかと思います。

ただ、これには地域差もかなりありますね。

すでにこうした状況になっている地域もあるだろうと思います。

仕事柄、全国各地を訪問し、その町の雰囲気や福祉の充実度については見聞きして体験をしていこうと考えながら歩いているのですが、どんどん福祉施設を建設する事業者もあれば、福利厚生に投資をする事業者もあり、経営者さまによっていろいろな体制の整え方をされているなということが分かります。

たしかに新しく勢いのある法人グループには人も集まりますが、出ていく人も多いケースがあります。

せっかく入口でたくさんの人材を惹きつけることができているのなら、今度はそれを維持し、やはり働く人もみんなが幸せになれるような環境をつくることが、これから勝ち残っていくためには必要なのではないかと思うようになりました。

そのためには、えっ?というような発想で福利厚生を充実させてしまう、あるいは地域に福祉村を形作りながら、福祉事業以外の事業を運営してみるといった、自由な発想が必要なのではないかと思います。

当社のクライアントさまの中には、例えば介護施設ですが居酒屋やレストランを運営していたり、クリニックですがカフェを運営していたり、エステを運営していたりと、福利厚生という考え方からはみ出て普通に事業化していくようなケースもあります。

企業主導型保育事業もしかりで、例えばこうした福利厚生施設を利用している間に子どもを一時預かりできたりと、いろいろな活用のパターンがどんどんと生まれています。

当社は福祉事業の経営コンサルティングを行うことが多いのですが、企業主導型保育事業のおかげで製造業、建設業、人材派遣業、美容院など、いろいろな業種の事業者さまとのお仕事が増え、どの分野においても人材がカギであり、総じて不足感があるということを実感いたします。

海外実習生については制度上の壁を感じることもあり、実態としてどうなのかという悩みは拭えませんが、業種によってはAIの台頭、ロボットの導入なども進んでおり、これからの社会はどうなるのか、自分が生き残ることも必死で考えなくてはならないと思います。

やはり歴史を振り返ってみても、タレントが揃っているところが勝つと思います。

最初から優秀な方ばかりではないと思うので、企業に入ってどんどん個性を出して成長していける風土や仕組みづくりに貢献できればと思います。

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