令和3年度 企業主導型保育事業完了報告の速報と検討委員会の状況

さて、令和3年度完了報告が確定・承認される園が少しずつ出てきました。

弊社は今回、71園の完了報告をサポートいたしました。

明日が期限の処遇改善臨時加算や障害児保育加算の申請もすべてサポートし、残るは3社ということで、スムーズに進んでおります。

今回、完了報告をしてから処遇改善臨時加算等の申請をするにあたって、すべての園の収支状況をデータ集計いたしました。

当然、施設名称を明かすようなことはできませんが、統計数値として、参考になれば幸いです。

まずもって、今回弊社がご支援をした71園の運営費助成額確定金額(審査中の見込金額含む)の合計金額は 25億5,923万円ほどでした。

非常に大きな金額であるとともに、今まで同様、緊張感をもって取り組んでいきたいと思います。

71園のうち、黒字経営ができている園は36園でした。

積立金を積み立てている園は全体の約1/3にあたる24園であり、積立金額の合計金額は 2億5,491万円でした。

黒字である36園のうち、23園が定員12名の園になります。

積立金を積み立てている園についても、24園のうち18園が定員12名の園でございますので、企業主導型保育事業は定員12名が最も収支効率が良いことが分かります。

さらに、定員12名の園の職員数(調理員も含める)については、平均値が 12.31人、中央値が12人ということで、まさに大人と児童が同数であることも分かります。

非常に手厚く、なおかつ黒字が出る構造になっているので、毎年園児が確保できれば、非常に手堅く、なおかつサービスの質の向上に再投資することができます。

※定員12名の園、35園の統計情報にすぎませんので、あしからずご了承ください。


次に定員19名の園については、14園中4園が黒字、3園が積立金を積み立てておりますが、定員12名の園より苦労が増える割には、収支は良くありません。

職員人数についても平均値が 12.57人、中央値が 12.50人 と、定員12名の園と大差がありません。

場合によっては、今年度1回チャンスがありましたが、定員の減員についても検討したほうが良いケースがあるかもしれません。


次に定員30名の園については、弊社には5園しかクライアントさまがありませんので、データの信憑性にかけるやもしれませんが、2園が黒字、2園が積立金を積み立てています。

職員数は平均値が 19.60人、中央値が19人ということで、手厚いとは思いますが、認可園との違いについては、認可園は3歳未満児の園は定員19人が最大であり、このように3歳未満児で定員30人というのは未知の世界であって、他と比較できるデータも少ないということです。

個人的な感覚で申し訳ございませんが、待機児童が非常に多い地域においては、3歳未満児定員30人の園は好調であると感じます。


最後に、久しぶりに企業主導型保育事業検討委員会が開催されていたので、会議資料をお知らせいたします。




令和4年1月時点で 4,489施設 定員107,815人 ということで、平成28年度以来、順調に増えてきた施設数、定員数も、このあたりで落ち着きそうですね。

今後の保育業界の動向に注目したいと思います。

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