平成30年度 企業主導型保育事業(整備費)の助成決定通知について

本日、ようやく平成30年度 企業主導型保育事業(整備費)の助成決定通知が事業者に届き始めている様子です。

思えば長い道のりでした。
( まだこれからスタートなのでこんなことを言っていてはいけませんが )

平成30年7月末日までに申請をし、そこからちょうど3カ月経過した平成30年10月末日ごろに内示が下りて、そこからさらに審査を受けて今日は平成31年2月15日です。

申請をしてから、内示を挟んでおよそ6カ月半かかっている計算になります。

これ以上かかるケースもまだあると思います。

企業主導型保育事業は平成28年度にスタートしてから3年度目であり、かなりの数の園が増加し続けている中で、新たに整備費の審査をするということで、審査する側の事務量も相当多いのではないかと思います。

企業主導型保育事業の円滑な実施に向けた検討委員会(第1回)の議事録を読むと、7ページあたりで、企業主導型保育事業の審査を担当する児童育成協会の両立支援事業部の人数が現在は62人であることが分かります。

平成28年度当初はもっと少ない人数のように感じましたので、児童育成協会も大変なのではないかと思います。

平成30年3月31日現在で考えても、2,597施設、児童59,703人分の施設が助成決定を受けており、ここにプラスして平成30年度の募集に応募して内示を受けた施設が1,539施設、児童35,269人分の施設があるので、内示を受けられなかった分の審査の負担もあると思いますが、それを抜いて考えても合計で4,136施設、94,972人分の審査を62名でこなしているということなのでしょうかね。。

単純に4,136施設を62人で割ってみると、1人あたり66施設も担当している計算になりますが、実際は内示を受けられなかった施設分も負担はかかっていたと思いますので、1人あたり70施設以上は担当していたのでしょうか。

私見ですが、1人あたり20~30施設ぐらいで管理しないとパンクしてしまうのではないかと思うのですが。

これだけの負荷がかかると、やはり3カ月程度ではすぐに審査もできず結果も出ないでしょうし、そもそも時間がかかる事業なのではないかと思うので、サ高住のように複数年度化しても良いようにしたりとか、何か対応策を考えたほうが良いのではないかと思います。

ちなみにサ高住は今は申請の数が少なくなっている影響もあるかもしれませんが、担当者の方が非常に丁寧に手取り足取り教えてくださいます。

単純に比較してはいけないかと思いますが、児童育成協会は内閣府から委託を受けているはずなので、申請者との間で板挟みになるようなこともあるのかもしれないと感じます。

行政手続きというものは、標準処理期間を定めるよう努める必要があるということになっていると思いますが、努力義務なのでしょうし難しい可能性はありますが、やはり目安は示さないと関係するみんなが困るのではないでしょうか。

実際に、今回の平成30年度事業については、「平成31年3月末までに着工していること」が助成要件であり、仮に助成決定がこれ以上遅れてくると、新築案件は確認申請を出して間に合うかどうか、開発許可が必要な場合は到底間に合わなくなるなど、年度をまたぐが故の申請の取り下げが大量発生しないか心配になります。

テナント改修工事なら何とかなるかもしれませんが、工事完了は3月末には難しくなり、開園が5月以降に遅れると、4月からという条件で採用していた保育士の行き場がなくなる可能性なども考えられます。

まあ今年はゴールデンウィークが10日間もあるので、この期間に入園説明会や内覧会をしても良いのかもしれないですが、新築案件ですと事前着工していない限りは難しいですね。。

人材紹介会社や人材派遣会社にとっても影響が大きいでしょう。

不動産オーナーについても、ずっと待っている場合はその間は安い家賃しかもらえていなかったり、他のよりよい条件提示があっても断っていたりと、影響はあるかと思います。

地域によっては家賃金額も相当な金額である場合があり、万が一取り下げるようなことになると家賃負担分は事業者が丸ごと自己負担ということも起こるのではないでしょうか。

当然、この事業についての融資を検討している金融機関にとっても影響があるでしょう。

こうしたことは覚悟のうえで取り組むべきなのかもしれませんが、標準処理期間とまでは言わないまでも、何らかの期間の目安は示さないと大変なことになるのではないかと思います。

いまだ助成決定が下りていない事業者もたくさんあると思いますが、2月下旬までに助成決定が下りなければ、事前着工せざるを得ないケースも出てくるでしょう。

万が一、助成決定が下りなかった場合は整備費助成金はもらえませんし、決断のときなのかもしれないですね。

内示を受けたにも関わらず取り下げる事業者の数というのも、気になるところです。

とにかく早く助成決定が下りないかどうか、待ち遠しい毎日です。

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